こんにちは!かっきーです。今回は空港に付帯するクリニックで働く看護師さん【エアポートナース】をご紹介します。また、空港で働くのが夢!だったという方は、狭き道だったフライトアテンダントやグランドスタッフの道を、看護師資格を生かして突破する道もご紹介していますので、最後までお読みいただければ嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
【この記事を読むメリット】
- エアポートナースとして働いたときの業務内容や姿がイメージできる!
- エアポートナースの給料や福利厚生、労働環境がわかる!
- エアポートナースの求人の探し方、採用を勝ち取る履歴書・面接対策を知れる!
- 分からないこと、解決しないことが有ったら個別に質問・相談ができる!
エアポートナースになるには?やりがいや待遇は?一挙解説!
こんにちは、かっきーです!今回は大人気のエアポートナースのご紹介です。
看護師さんの中にも、昔はフライトアテンダントやキャビンアテンダントに憧れを持っていた人も多いのではないでしょうか?看護師の資格を武器に、空港や旅客機の中で働く道が皆さんには有ります!
空港に併設されたクリニックで、空港の職員さんの健康診断をしたり空港のお客様の急変や体調不良に備える看護師さんをエアポートナースと言います。
まずは、より皆さんが今まで行ってきた看護業務に近くイメージが付きやすいエアポートナースから解説しますね。
エアポートナースの業務内容、患者さんはどんな人が来るの?
エアポートナースは、空港にあるクリニックに勤務をして看護業務を行う看護師です。全ての空港にクリニックが有るわけではありませんが、国際線の運航が有るような空港にはほぼ空港内クリニックがございます。
どんな患者さんが来るの?
たくさんの人が訪れる空港では、ケガをしたり、体調不良になる人も少なくありません。エコノミークラス症候群に代表されるように、長時間のフライト後に体調を崩す人も多く、天候の荒れで期待が大きく揺れた際などは、一度に多くの患者さんが来られることも有るようです。
また、大きな空港になると、一つの町のように何千人もの職員が働いています。健康診断や定期診察などの体調管理、ワクチン接種などの予防医療を行うのもエアポートナースの大切なお仕事です。
急患対応は有るの?
起きて欲しくはありませんが、航空機事故が起こった際の初期対応も空港にあるクリニックが担います。ですので、エアポートナースにはトリアージの知識も欠かせません。
ただし、空港内クリニックでは、基本的には軽症・軽傷の患者さんのみに対応し、患者さんが重症である場合には、周辺の病院や提携病院へ搬送します。ですので、看護師が救急対応に迫られることはほとんど無いと言えるでしょう。
エアポートナースが働ける場所は?
- 新千歳空港
- 成田国際空港×2
- 羽田空港×3
- 中部国際空港
- 関西国際空港
- 大阪国際空港
- 福岡空港
の、7空港10クリニックがございます。1つのクリニックに看護師さんが平均3~4人ですので、こう考えるとたった3~40人しか枠が無い!その中で空いている求人を探すとなると、、非常に狭き門ですね。
看護師資格を持ったグランドスタッフ・キャビンアテンダント(フライトアテンダント)という選択
この時点で、「ん?全国で30人?あ、無理だ」とページを閉じようとしたあなた!ちょっと待ってください!(笑)
実は、「空港で働きたい」というのがメインであれば、いっそ語学力を磨いてグランドスタッフやキャビンアテンダント(フライトアテンダント)を目指す道が有るのです。
一般のフライトアテンダントも応急処置などは学びますが、専門的知識の有る看護師さんの資格もある人が機内に居るのは乗客も安心ですし、大きな付加価値になります。「看護師資格を持ったフライトアテンダント」は航空会社にとっても欲しい人材なのです。
空港や飛行機の中ですから、その場で必要な処置を実施できる状態じゃないことが多いでしょう。しかし、患者の状態を正しく医師や救急隊に伝えるにも医学的知識の有るアテンダントナースが行うのか、看護師資格のないフライトアテンダントが取り次ぐのかでは、医療機関に運んだあとの患者対応のスムーズさに大きな差が出ます。その差がときに、命にかかわることもあるのです。
コロナ後の社会では、より一層乗客の体調管理や感染症対策が求められますので、看護師資格のあるグランドスタッフ・キャビンアテンダントはより一層注目度が増していくでしょう。
アテンダントナースの需要も増してきている
実際に、現在では持病や障害を抱えた方の旅行に同行・サポートするアテンダントナースの需要が増してきています。
アテンダントナースは飛行機での移動だけでなく旅行やイベント全般への付き添いがありますから、空港での仕事とは限りません。ただ、飛行機を使う際は、乗客と一緒に航空機に搭乗し乗客の体調不良に備えたり、乗客にかかりつけの病院やクリニックが有る場合は、医師と連携を取り、患者さんの状態を伝え、必要な処置の指示を聞き、その指示を実施します。
アテンダントナースは単発のスポットバイトのことが多いですのですが、空港にこだわらず、病院を出て広い世界で看護師の資格を生かしたいのであればこれも魅力的な選択肢でしょう。
アテンダントナースに関してはこちらの記事に詳細を記していますので興味があればぜひご覧ください。
さて、看護師資格を持ったグランドスタッフ・キャビンアテンダントに話を戻します。旅行全体ではなく飛行機に乗る間だけ不安だ、サポートが欲しいという需要もあり、空港や航空会社が今後対策を進めていくことは十分に予想されます。
エアポートナースに必要な資格・スキルは?
エアポートナースやアテンダントナースになるには特別な資格やスキルは必要になるのでしょうか。
エアポートナースはクリニックと同じと思ってOK
エアポートナースと言っても「空港内にあるクリニックで働くナース」ですので、街中にあるクリニック同様、面接を受けて採用されることがエアポートナースになる最も一般的な道です。
他には、空港内クリニックの中には大きな病院や、地域の大学病院を運営母体とするクリニックもありますので、そういうところは病院の中からクリニックでの勤務希望者を内部で募ったり、配属命令が出ることも有ります。これも門前クリニックなどではよくあることですね。
ですから、エアポートナースと言っても通常のクリニックで働くのと同様、特別な資格は必要ありません。敷居が高く感じるのか、特別なスキルや資格が必要だろうと不安になる看護師さんも多いようですが、認定看護師や専門看護師などの資格が要求されることはありません。
むしろ空港内クリニックという性質上、患者さんはお年寄りから子供まで患者さんの層も様々、疾患も様々、あらゆる患者さんを診ることになります。スペシャリストよりも、様々な科を経験したジェネラリスト的な看護師さんの方が求められるでしょう。
看護師資格を持つグランドスタッフ・キャビンアテンダントは救急の経験があるとベター
看護師資格を生かしてグランドスタッフやキャビンアテンダント(以下「キャビンアテンダントなど」と略させて頂きます)に応募する場合は、性質上急患の初期対応が多くなりますから、消化器内科や脳神経など、急性期病棟を一度は経験していると強みになるでしょう。
逆に耳鼻科や眼科など救急対応がほとんど無いような科の経験しか無い場合、応募の際に看護師資格の強みを理解してもらえない可能性が有ります。
耳鼻科や眼科のキャリアが役に立たないわけではありません。ただ、非医療職にとって耳鼻科や眼科はクリニックのイメージが強く、緊急性の高い業務をしているイメージを持ってない人も多いのです。そうじゃないことをきちんと伝え、急患対応でも冷静に対応できることを面接時にアピールしましょう!
エアポートナース・キャビンアテンダントなどに必要な語学力とは?
空港という場所柄、外国人の利用も考えられることから語学力は必要になります。よく、英検準1級以上英語力が必要と言われますが、英検は単語力や読解力がメインですから、空港看護師として必要になる英語力とは乖離が有ります。
もしくはTOEIC700点以上が必要と言う人も居ますが、TOEICも、ビジネス英語のスキルなのであまり参考になりません。
英検取得やTOEICのスコアアップを目指すよりも、看護業務に必要な知識・普段診察で患者さまに問診や声掛けを英語で出来るように訓練した方がよほど役に立ちます。
本当に必要な語学力とは?「伝える・話す」と「コミュニケーション」の違い
ただ、良い医療を提供するには良いコミュニケーションが必要です。ですから、例文を丸暗記するのではなく、英語の文化的背景や言語構を理解し、正しい文法知識を身につけることを心掛けてください。そうしないと、互いの意図することがすれ違い、不適切なコミュニケーションになってしまいます。
例えば、
I broke up with my boy friend.
I have broken up with my boyfriend.
この二つの文はどちらも日本語に訳すと「彼氏と別れた」になりますが、どういう意味で言っているのかは全く異なります。
前者は過去形を使って表現されているので、彼氏と別れて、今はその彼氏のことがどうでもいい(吹っ切れている)という意味です。後者は現在完了を使っているので、彼氏と別れて、そのことが今も胸の中に大切に残っている。という意味で使っているのです。その違いが判らず
I broke up with my boyfriends.(彼氏と別れたけど、もう吹っ切れたんだよね!)
と言ったにもかかわらず
Oh, that’s too bad. Don’t worry!(それは残念だったね、でもくじけないで!)
と言ってしまうと,え、私は吹っ切れたって言ってるのに、なんで心配されてるんだろ?なんか言いたいことが伝わらないな。誤解されそうだしあんまり話すのやめておこう、、、と思われてしまいます。
塾の学生でも、「今は翻訳ソフトや通訳ソフトが有るから自分が外国語を話せる必要は無い」という子がいます。そんなときは、こんな例を出して機械には絶対に出来ないコミュニケーションの大切さを伝えています。
他にも、
I love dog!
は「犬が好きです」ではなくて、「犬の肉が好きです」になりますし、
I go to church.
は「私は教会に行きます」ではなく、「私はキリスト教徒です」という宣言です。
Do you have the time?
は基本的には「今何時?」ですが
Do you have time?
は、「今暇?」とお誘いの表現になります。
このように、(表面的な知識ではなく)しっかりとした文法や言語文化を学ばないと、正確な意思疎通は出来ないものです。
医療の世界は特に患者さんとのコミュニケーションが大切で、真意を測り違えると重大な医療ミスにつながりかねませんから、英会話帳やYoutubeで英会話を学んだくらいではエアポートナースとしては不十分です。
エアポートナースのための英語を勉強したい方は、ご連絡頂ければオンラインレッスンも可能です。
どの空港で働くかによって重要度の高い言語は変わる
ほとんどの空港でアジア圏から来日者が8割以上を占めており、英語だけでなく中国語や韓国語、広東語(中国の広州他、香港、マカオ、マレーシアやシンガポールでも使われる言語)などもできると非常に重宝されます。皆さんも経験あるかもしれませんが、特に中国人は、日本に旅行に来ても平気で中国語で話しかけて来て、こちらが分からないと「Oh、、」と呆れ顔をしてきます(笑)
また、どこの国からの来訪者が多いのかによって、空港で重要視される言語も変わってきます。
例えば仙台空港は台湾からの旅行者が多く訪日外国人の52.97%が台湾人です。
静岡空港は中国からの旅行者が多く、76.53%。
福岡空港は韓国籍の利用者が50.42%です。
また、多くの空港で8割以上がアジア圏からの訪日外国人が多いのですが、成田空港は欧米からの利用者が多く、アメリカからが10.67%、EU諸国からも計10%近くあります。
※国内最大級のインバウンドニュースサイト『訪日ラボ』を参考にさせて頂きました。
宗教や文化の違いを知っておくことも大切です。英語圏だと看護も求められるため、宗教に関する知識や理解を深めておくことも必要です。代表的なのが、ジャスチャーの違いです。
治療後の子供に「よく頑張ったね」などと撫でることがありますが、相手が仏教信仰者の場合、頭は神聖な場所で、他人が勝手に触れるのはとても失礼になります。また、イタリア人の前で(「違います」などの意味で)顔の前で手を振るジェスチャーをすると、「あなた頭悪いね!」という意味になります。
ですので、文化や言語に関心が深く、相手の文化を尊重し配慮できることがエアポートナース・アテンダントナースに共通して必要な資質と言えるでしょう。
エアポートナース・キャビンアテンダントなどに向いているのはどんな看護師さん?
1様々な科の経験が有る、もしくは様々な科に関心が有る看護師さん
エアポートナースやキャビンアテンダントなどはいつどんな患者さんが来るかわかりません。これが街中であれば、目が腫れた時は眼科に行きますし、転んで足が折れたら整形外科に行きます。しかし、飛行機の中は勿論、空港では基本的に総合内科のみで、目の腫れも骨折もここに行くしかありません。
ですから、看護師さんも一つの分野に特化した方より、様々な診療科に広い知識・関心・経験を持っているジェネラリスト的な看護師さんが重宝されます。看護師さん自身も、特定の分野に強いこだわりが有るのならば、いっときは空港勤務への憧れが勝ったとしても、長い目で見るとキャリア形成を優先してその分野に戻りたくなる日が来るのではないでしょうか。
2言語・文化・宗教に関心があり、尊重できる方
先ほども触れたばかりのテーマですので詳述はそちらに任せますが、一つだけ言わせてください!「尊重できる」とは、心の中で思うだけでは実践できません。努力が必要だということは忘れないでダサい。言語や文化や宗教を学ぶ努力です。ですので、「言語・文化・宗教に関心があり、尊重できる方」とは、「言語・文化・宗教を学んで実践する努力ができる方」と読み替えた方が良いかもしれません。
また、文化の違いは国際線だけで生じる話ではありません。私は「県民ショー」という番組が好きでよく見ているのですが、日本国内でも西日本や東日本と言った括りは愚か、同じ県内でも市が違えば方言が変わるなど日本国内でも文化的な相違は出てくるものだと感じでいます。空港は老若男女だけでなく日本全国津々浦々から違う地域文化を持った患者さんが来ますから、あなたにとっての当たり前も地域の慣習も通用しない可能性が有ります。その点の配慮もできる方はなおbetterです。
3嫌なことが有っても根気強く続けられる看護師さん(エアポートナースの場合)
エアポートナースは人気の職業です。しかし、実際の業務自体への憧れよりも空港で働くことへのあこがれが多く、やってみたけど以外に普通のクリニックとやっていることが変わらない。空港も憧れてたけど実際なってみると通うの大変だし、なんか思ってたのと違うなあ。この憧れとのギャップというか、もやもや感はエアポートナースあるあるです。
加えて、通常のクリニックに比べて、威圧的、高圧的な患者さんの割合も高めなようです。推測ですが、旅行中で気が大きくなってしまったり、せっかくの旅行を体調不良に邪魔されるイライラ、出張のストレス、そのように空港という非日常感からくるものもあるでしょう。また、「このクリニックにはもう通うことはない」と思うと、つい強い態度を取ってしまう患者さんも居るのかもしれません。
そんな事情から、エアポートナースの離職率は結構高いようです。このサイトでは何度も言ってしまい、もう耳タコかもしれませんが、、経営側からすると、とにかくすぐに退職されるのが一番キツいんです😂(やる気ない状態で居座られるくらいなら辞めてもらった方が良いという院長も居ますが、、)
憧れが強い分、マイナスな事象に対してのがっかり感(?)も強く出てしてしまうことが有るかと思いますが、自分が選んだ道と思い、責任を持って取り組める人を院長は求めています
(ですので、面接でも忍耐強さをアピールしましょう!若しくは憧れを口にしないこと!笑)
4医療人から企業人になる覚悟が有る方(キャビンアテンダントなどの場合)
ナース資格を生かした転職ではありますが、グランドスタッフやキャビンアテンダントになるということは医療業界から離れるということです。医療業界はかなり特殊な世界です。看護師もキャビンアテンダントなども同じサービス業の側面はありますが、目の前の患者さん・お客様に対する考え方は異なります。
面接対策の項でも詳しく書きますが、一番の違い市場性・経済性が考慮されるかどうかです。看護師さんとして働いていた時は、客(患者)単価がどうとかサービス満足度がどうとか、病院の赤字がどうとかはカンファレンスの議題になっていなかったと思います。
しかし、航空会社は株式会社であり、市場経済の元利益を目指して運営されています。どんなにお客様のためになることでもそれが短期的にも中長期的にも利益を生まないのであれば会社の方針として行うことはありません。
なぜなら、株式会社は社長のためでも従業員のためでもお客さんのためでもなく、株主の利益ために運営される組織だからです。株式会社の行うすべての経済活動は、株主の利益を最大にするための活動であり、その基本方針は社長や取締役会ではなく株主総会で決定されます。
そして、株主はお客さんのために株を買っているわけではなく、この会社がより利益を出して自分に還元してくれると思うから株を買う(投資する)わけで、新規出店するかどうか、商品を値上げするかどうか、従業員の給料を上げるかどうかも、「結果的にどうすれば一円でも多くの利益を株主に還元できるか」で決定されます。
その原理原則が、看護師さんとして働いてきた今までの常識となじまない方もいると思います。医療人から企業人になる覚悟が無いと、グランドスタッフやキャビンアテンダントへの転職は結果的にあなたの幸せにはつながらないかもしれません。
ちなみに、法律上は会社で働いているスタッフのことは従業員と言い、社員とは株主のことを指します。
エアポートナース・キャビンアテンダントなどになるには?求人の探し方と面接㊙合格術!
1求人の探し方
エアポートナースの場合、個人で求人を見つけるのは非常に困難です。空港内のクリニックは大きな病院の付属クリニックの場合も多く、その場合一般求人に載ることなく求人を終えることも少なくありません。
ですから、非常に狭き道ですが、チャンスをつかむためには看護師専門の転職サイトに登録し、エアポートナースとして働きたい旨を伝えましょう。
求人自体が少ないため、どの看護師転職サイトにも、エアポートナース専門の部署や担当者は置いていません。エアポートナースはこの会社が強い!ということもないので、どうしても空港で働きたいんだという想いを伝え、担当者に探してもらうことになるでしょう。
上記のように大病院の付属クリニックの可能性もありますので、転職サイトも大病院とのつながりが強い大手サイトか、○○空港で働きたいと決めている場合は空港の所在する地元の転職サイトに登録するのも良いでしょう。
一方、キャビンアテンダントなどに応募する場合は、看護師用の転職サイトではなく、キャビンアテンダント・グランドスタッフ用の求人サイトに問う得することになります。
看護師資格がありますと伝えると非常に重宝されるはずですよ。
【おすすめの求人サイト】
2採用される転職活動の方法➀履歴書の書き方
あらゆる職種に共通する履歴書の書き方基本原則について書いた記事がありますので、まずはこちらをご覧下さい。
エアポートナースへ応募する際の履歴書の書き方~志望動機・自己PRはこう決める!~
履歴書に記載する志望動機や自己PRは、「経歴→自己PR→志望動機が互いに関連し合う」ことが大切です。
ですが、エアポートナースの志望動機を考える際、「なぜ空港で働きたいか」に終始してしまう看護師さんが多くいます。しかし、エアポートナースも言い換えれば「空港で勤務するクリニック看護師」です。看護師であることが前提ですので、看護師としての経験や今まで学んできたことを伝え、結果どんなスキルや看護観を得て、だから今後こうしていきたいという構成の軸はブレないようにしましょう。
空港への憧れは面接官(小規模クリニックなので院長自身が面接を担当するはずです)には強調しなくていいでしょう。
なぜなら、憧れは本人にとっては頑張る力になったり目標になったり良いことが多いですが、雇う側からすると結構リスクが大きいからです。
エアポートナースも、実際は街中のクリニックと変わらない業務も多いです。空港への憧れが優先してしまうと、憧れが現実に代わったときにモチベーションが下がってしまいかねない。実際そんなスタッフを多く見てきているので、院長も「空港勤務への憧れ」を前面に出されてしまうと、ちょっとがっかりしてしまいます。
逆に、そんな中でクリニックの医療機関としての特徴をよく調べ、自信の看護観や関心分野との接点をアピールすると非常に好感が持たれます。クリニックに特徴が見つからなければ、院長自身にフィーチャーするのも良い戦略です。例えば東京国際空港診療所の院長、菊地淳雄医師は「航空宇宙医学」を留学先のアメリカで学んでいてパイロットの資格持っています。そこに触れるだけで、自然と話題が広がりそうでしょう?笑
クリニックの場合、理屈じゃなく院長の感性や感覚で採用を決めることもあるので、良い印象を持ってもらうことも大切なのです。こんなこと看護師さんが応募者側の視点で書く面接対策記事ではまず書かれないでしょうが、、実際は私は事務長をしていたクリニックで面接を担当していましたが、院長からの要求は「小児の経験があって雰囲気が良いひとを」とか、「日曜日出れて愛想いい人をお願いします」など、いつもそんな感じでした(笑)
コンサルしたクリニックでも、採用基準を聞くと「応募条件に合う人」という至極当たり前の基準しか設定しておらず、実際は面接した際の印象で決めているというパターンがとても多かったです。これは綿密かつ長期的な採用プランを考えて年齢構成やスキル、指導適性など様々な基準を作り何人もの面接官で採用活動を行う大病院と大きく違う点でしたね。
キャビンアテンダントなどへ応募する際の履歴書の書き方~志望動機・自己PRはこう決める!~
キャビンアテンダントやグランドスタッフに看護師資格保持者として応募する場合は、今までとは違う考えで面接に臨まなくてはいけません。医療の世界と非医療の世界で何が違うかというと、おそらく一番は「市場感覚」です。
2採用される転職活動の方法②一般企業への転身で気を付けるべきこと
医療業界への転職であれば、病院でもクリニックでも、看護技官でも実習指導者でも、仕事において「経済性」は重視されません。一錠100万円もするような薬を使う患者さんの入院は赤字前提ですが、だから医師や看護師の応対が変わるかといえば全く変わりません。
この市場性の無さが医療業界に身を置いてきた看護師さんが業界の外に出るときに最も注意しないといけない点です。
今までは患者さんの利益より病院の利益が優先される場面はありませんでしたが、外に出るとお客さんの利益より企業の利益を優先するのが当然の社会に出ることになるのです。
病院では他の患者さんやスタッフの迷惑になる患者さんも受け入れる必要がありますが、一般のお店であればそのようなお客さんは追い出されます。お帰り下さい、と。
そして、スタッフの企業の利益を頭に入れて行動しなくてはいけません。医療業界に5年以上続けていると、そのあたりの市場感覚がマヒしてきます。
面接のときも、医療人としてどや顔で答えた回答がビジネスパーソンとして落第点の回答になりかねません。
面接の回答を考える前に一般企業向けの転職本に目を通し、添削を受けよう
ですから、まずは一般向けの転職活動対策本を一冊読んで、考え方をすり合わせていきましょう。おそらく医療業界とは考え方が大きく異なる模範回答例も多く、ギャップに驚かれると思います!
その上で、医療業界を離れる覚悟が出来たなら、次は自分の書いた面接の模擬回答を医療業界以外で働く友人や、転職サイトのエージェントに見せて、違和感が無いか添削して貰いましょう。
「あくまで私は看護師としてキャビンアテンダントになりたいのです。看護師としての働き方を変える気はありません」という考え方では、ビジネスパーソンは務まりません。
転職を決めたその日から始める、第一印象作り
面接では第一印象もとっても大切。特に看護師さんは私服姿の看護師さんを見ても見る人が見れば職業が分かると言われるほど、特徴的な雰囲気・オーラのようなものがあると言います。CRCは看護師資格は活かせると言っても一企業です。医療業界から全く離れるわけでないにせよ、看護師としてでなくビジネスパーソンとしての顔に変えていかなくてはいけません。
中でも、「スーツ姿がびしっと着慣れて見えること」と「穏やかな表情」の二点は看護師上がりのCRCさんの第一印象を特に作用する点です。
(1)スーツ姿に「慣れ」感を!
キャビンアテンダント、グランドスタッフになると決めた日からは、可能な限りスーツを着て外出してください。皆さんも新人看護師のナース服姿や研修医の白衣姿を見て、なんか頼りない印象を抱いたのではないでしょうか。ビジネスマンも、スーツ姿を見れば「この人は出来るな」「この子はまだまだスーツに着られているな」と分かるものです。面接は第一印象が勝負ですから、面接までにスーツを着こなして、出来る人のオーラを纏いたいものです。
(2)柔らかい表情で好感度UP!
緊張感ある職場で長く勤めていた看護師さんは表情が強張ってしまっている方も中には、、。キャビンアテンダントのお仕事自体が、乗客との一期一会。第一印象はとても重要です。飛行機の中で体調を崩したお客様はとても不安なもの、看護師資格を持つキャビンアテンダントは精神的なケアも担当しますから、お客様に安心感を与えるような柔らかく穏やかな雰囲気も求められます。
また、正直なところクレームも多い業界です。看護師から離れても、クレームからは逃れられません💦どんなお客様とも接せられる我慢強さは、看護師時代同様、持ち続けなくてはいけません。
面接でも、「この人我が強そうだなあ」と思われれるとマイナスしかありません。「人を見た目で判断するな」とよく言いますが、顔つきや表情はその人の生き方をよく表すものです。ずっと何かに不満を持ち誰かを怒鳴りつけて生きてきた人は、自然と眉間にしわが寄ってきますし、笑って過ごしてきた人は口角が上がってくるもの。
転職活動まで時間が有る場合は、今までムスッとして硬い表情で過ごしてきてしまったなあと自覚の有る方は、無理してでも笑顔で過ごす訓練をしましょう。そのうち自然な笑顔と柔和な表情、第一印象の好感度を手にすることができます。
当サイトでも、上記関連記事などで「転職活動で予想される質問やその意図、回答の際の注意点」は詳細に記してありますが、あくまで医療業界の中での転職を前提に書いています。グランドスタッフやキャビンアテンダントを目指す際にどう応用すればよいか、わからないことが有れば個別の質問・相談にも応じています。
エアポートナースやグランドスタッフ、フライトアテンダントになるには?まとめ
エアポートナースは空港で働くとはいえ看護師としては他のクリニックと特に変わったところは少なく、働いてから「思っていた仕事と違う!」と思うこともあるかもしれません。
「空港で働く」ことに魅力を感じているなら、看護師資格を生かしてグランドスタッフやフライトアテンダントを目指すことをお勧めします。
接遇の部分では、ホスピタリティの根っこは同じですので、すぐに求められている応対を習得できると思います。問題は空港で働く際にどうしても必須になってくる語学力でしょうか。違う分野の勉強をまた始めるのは億劫かもしれませんが、新しい夢を追い、新しい学びを得ることは日々の業務の気分転換にもなるものです。あなたの挑戦を応援しています!