看護師転職㊙合格術②よく聞かれる質問の真意と回答のポイント総まとめ(1)

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こんにちは!かっきーです。今回の記事は看護師さんの転職面接でよく聞かれる質問の回答のポイントや病院側の質問意図をまとめました。
とっても長くなってしまったので
(1)あなたの人間性や人柄を問う質問
(2)その他(病院についての質問/圧迫質問/待遇への質問)
の二部構成にしています。病院側目線で採用されるためのコツをふんだんに盛り込んでいますので、ぜひ最後までご覧ください!

【この記事を読むメリット】

  • 面接でどんなことが聞かれるかが分かり、面接本番の不安が和らぐ
  • 面接でよく聞かれる質問の真の意図が分かり、採用に繋がる回答の基準が分かる
  • 記事を読んでも分からない点があれば個別の質問が出来る(無料です♪)
  • あなたが考えた解答の添削を個別に依頼できる(こっちも無料です♪)

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目次

看護師転職㊙合格術②よく聞かれる質問の真の意図と模範回答を徹底解説!

面接では様々な質問がなされます。どんな質問が来てもいいように回答を用意しておくことはほぼ不可能ですが、面接におけるコミュニケーションの基本と質問をその意図からパターン分けしておけば、あらゆる質問にも動じることなく対応できるようになります。

「受かれば良い」という姿勢では天職には出会えない

なお、この手の転職面接の回答例は「内定=成功」と考えているように見受けます。しかし私は、転職の成功とはあなたがその職場で働いてよかったと思えること、人生の成功とイコールになるものでないといけないと考えています。

ですから、ただ受かるためだけの回答例は作っていません。基本的に嘘や誇張はNGにしています。例えば残業はどのクリアできますか?と聞かれて、人事受けがいいのは勿論「患者さんや組織にとって必要なのであれば時間ではないと考えます」のような回答でしょう。

しかし、現実にあなたが長時間の残業を望まないのであれば、例えその回答をした以上残業は免れません。あなたのキャリアはあなただけのもので、プライベートを重視する働き方だってあるでしょう。

それを伝えて不採用になるのであれば、あなたのキャリア観と病院が欲する看護師像は異なるのです。そして、考え方が異なる組織に属して満足できる働き方が出来ることは極めてまれです。

上記の質問に対してだって、残業を制限する働き方を用意している病院も多くなっています。本音で接して、互いに必要とし合える病院に受からないと、本当の成功ではないと思っています。

その点を踏まえた上での回答例だと思ってご覧頂ければ幸いです。

正しい面接コミュニケーションは質問の意図を理解するところから

面接におけるコミュニケーションとは相手(面接官)が何を聞きたいのかを理解し的確に答えることです。

ですから、質問意図が分かれば、的確なコミュニケーションをはかり、かつ他の看護師さんより一段も二段も深い解答をすることができます。

とはいえ、看護師さんの人事計画は病院全体で考えるものですから、面接担当者や採用権者は看護師さん以外も関わってきます。面接の回答も、看護師さんの視点だけでなく病院全体の視点を酌んで考える必要が有るのです。

しかし、看護師さんは「病棟」全体を見ることは有っても「病院」という視点を持つことは難しいでしょう。ですから、当サイトでは病院側は何を聞きたくてその質問をしてきているのか、質問の意図をお伝えし、それを取っ掛かりに回答を考えるように構成しています。

回答時間はメリハリをつけて

世に出回る多くの「面接回答例」を見ると、どの質問にも同じストレスを置いて回答を作っています。休みの日は何をしていますか?という質問と、志望動機を同じ長さで回答しているのです。

書籍の場合、なぜか大抵の面接回答例が見開き2ページで一つの質問&回答という構成を取っているので紙面の都合なのでしょうか?私は(医療業界以外も含め)面接官経験の有る多くの知り合いに尋ねてみましたが、どなたも「あれはおかしいよね」と笑っています。

はっきり言います!どんな質問にも長々と答える看護師さんは、その時点で採用は厳しいです。何が大切で何が不要か、掃除に存在する仕事にどう優先順位をつけるか、、仕事でもその判断はとても重要です。

面接でどんな質問にも同じストレスで回答してしまうと、その判断能力が無いと思われてしまいます。

ですから、目安となる回答時間を全ての問いにつけています。といっても実際は短い(10~20秒程度)か長い(1分~2分程度)の2パターンに分ければ十分なのですが。

看護師転職面接におけるコミュニケーションとは?

皆さんは「コミュニケーション能力が高い人」と聞いてどのような人を思い浮かべますか?

おそらく「聞き上手な人」「話が面白い人」「説明が上手な人」などが浮かぶのではないでしょうか。友達や家族とのコミュニケーションの場合はそれでいいでしょう。

しかし、看護師さん含め社会人にとって必要なコミュニケーション能力とは「相手や周囲が何を求めているかを把握して適切に応じる能力」です。

面接においてもそれぞれの質問にそれぞれの意図が有りますが、全ての質問(もっと言うと面接会場についてから帰るまでの全体)でコミュニケーション能力を測っています。「コミュニケーション能力」は全く異なるものです。基本はあくまで

  1. 質問の意図を知り、相手が聞きたいことを答える
  2. 面接の主導権はあくまで面接官(言いたいことを話す場ではなく、相手が知りたいことに答える)
  3. 全ての質問と回答はあなたと相手(病院や会社)を繋げるためのもの

です。

中には何のために聞いているんだろう?と疑問になるような質問も有りますよね。しか病院も面接官も多忙の中貴重な時間を割いて面接に向かっています。無駄なことにジ巻を費やす余裕はありません。全ての質問には意味が有ると思ってください。

例えば

  • 朝ごはんに何を食べましたか?
  • 家からここまでどのくらいかかりましたか?
  • 好きな食べ物は?

など雑談系の質問です。これらにも重大な目的が有ります。それは、緊張をほどいて貰い、日常に近いあなたの姿を見ることです。面接では、応募者は猫をかぶるものです。それは自分を良く見せる場なのですからそれは当然ですし、悪いことではありません。

しかし、病院にとっても作られたあなたを評価してまんまと騙され描いていた人事戦略を狂わせるわけにはいきません(笑)

ですから、病院も素のあなた、実際に勤務してくれた時の普段のあなたを引き出したいのです。そのために、緊張をほぐし、リラックスさせて、普段のあなたでいいんだよと暗示をかけてくるのです。

面接官がやたらとフレンドリーで、友達のように気さくに話しかけてくる、緊張しなくていいから肩の力抜いてと言ってくれる、、、それに応じてしまい完全に気が緩んだ状態で面接を受けてしまう看護師さんも中には居ます。

私が面接した中にも、こちらがフレンドリーに接し「職場には人生の一部を捧げるんだから、言いたいこと言って聞きたいこと聞いていいからね(^^)/」と伝えた途端、それまで真摯に前の病院との看護観の違いを語っていたのが一変して「正直に言うと、前の職場は酷い先輩が居て~」と退職理由が変わり前の病院の愚痴が始まってしまった人も居ました(笑)

面接官のリラックスさせようとする言葉や笑顔の裏には「素のあなたが見たい!」というホンネが隠れています。だから、そこで見せたあなたは素のあなただと思われてしまいます。先の例で言えば、病院の愚痴を言ったり退職理由も全て病院側の問題にしてしまうのが素のあなただと思われかねないのです。

対策としては、面接官に敬意を払うことだと思います。下記の記事で紹介したように、面接官も大変な準備をして看護師さんたちを迎え入れています。これだけ準備をしてくれたんだと思えば、どんなに「リラックスしてください」と言われても、誠実でいようとする気持ちが抜けずにいられるのではないでしょうか。

看護師転職面接によくある質問パターン➀あなた自身を知るための質問

あなたの長所と短所を教えてください

ホントは何を聞きたいの?

あなたの長所は何ですか?=あなたがうちの病院で看護師として働くときに強みになる点は何ですか?
あなたの端緒はどこですか?=あなたがうちの病院で働くときに周囲にサポートして欲しい点は何ですか?

長所短所の質問はこのように読み替えてください。

面接はある意味でお見合いのようだとよく言われます。相手の事を知り、相手に好印象を持ってもらえるよう努力する点は確かに同じです。それが繕ったものだったら結局付き合ってから(入社してから)ダメになるという点も似ているかもしれません。

しかし、恋愛は「条件に合わないしタイプじゃないはずなのに良く分からないけど好きになっちゃった!」が有るのに対し、面接はあなたに求めているものが明確で、条件に合わない以上どんなに印象が良くてもお付き合いは出来ない点が異なります。あくまで相手基準で、あなたの求める条件に合った人間ですよというアピールをしなくてはいけないのです。

面接官も人間です、確かに第一印象や受け答えの雰囲気、言動から発せられる想いが合否を左右します。しかし、それは「病院の条件に合う」という大前提を乗り越えた上での話です。

病院の求める看護師像を体現できてたり、条件にマッチしている点が長所、求められている看護師像の中で自身に足りないと思う点を短所として回答すればよいのです。

また、短所のとらえ方も考え直しましょう。おそらく皆さんは「面接では弱みを見せてはいけない」とか「短所は長所の裏返し、良いイメージに変えられるものでないといけない」などの面接あるある情報に流されて、典型的なダメ回答を作ってしまっているのではないでしょうか。

「短所は物事に集中しすぎて周りが見えなくなることが有るところです。しかし、それはよく捉えれば集中力が高いという長所でもあると思います」
「やや行動力に掛けるところが有りますが、物事を慎重に判断してから行動するともいえると思います。それは看護師としては必要なことだと思います」

などです。しかし、わたしたち面接官は言い訳を聞きたいのでも一休さん張りのトンチを聞きたいわけでもありません。短所(=病院の求める看護師像に届いていないと感じているところ)を補う工夫や乗り越える努力をどのようにしているかが聞きたいのです。

もう一点、長所についてもひとこと言わせてください!(笑)塾生の面接練習をしていると、謙虚で自分に自信がなく「わたしは良いところが一つもないです。長所が浮かびません。何かありますか?」と聞いてくる方も居ます。

しかし、長所・短所とは人と比べての話ではありません。自分が持っているたくさんの特徴の中で強いて言えばこれが得意だとか、ましな方だとか、それでいいのです。自分で苦手と思っていても人より優れている人だっているでしょうし、こだわりを持って突き詰めているが故に求める理想像が高すぎて、苦手に感じてしまうことだってあるでしょう。

お笑い芸人の明石家さんまさんも、売れていない若手芸人が「特技はお笑いです!」と言った際に「そうか、凄いな。俺はお笑いが一番苦手や」と言ったそうです。得意不得意、長所短所は自分で決めるものなのです。

面接でも、大切なのは人と比べて本当にその点が優れているのかではなく、どこに着眼点を置いて自己分析をして、どういう人間だと表現したいのか、そのセルフプロデュースが大切なのです。

あなたのファーストインプレションとマッチしていることも大切

また、あなたが初めて会った人にどんな印象を持たれることが多いか、他人から見たファーストインプレッションと離れていないことも重要になります。笑顔を絶やさず満面の笑みであなたの前に座っている天真爛漫の申し子のような子に「長所は常に落ち着いていて冷静なことです」って言われたらちょっと「え?」ってなっちゃいますよね。詳しくは下記記事に記していますが、このような違和感、第一印象とのズレは、マイナスに働いてしまうことが多いのです。公の場での大人同士の関係は、恋愛のギャップ萌えのようにはいかないのです(笑)

心掛けたい回答時間

1分30秒~2分程度掛けてじっくり回答してよい質問です

採用に繋がる回答のポイントは?

  • 自分の特徴の中で何を伝えるかは、病院の求める看護師像を基準に選択
  • 得意・不得意は自分基準で考える
  • 短所を自身の努力や工夫で長所にしようとする姿勢
  • 周囲から見たあなたの印象とマッチするイメージを選択
  • 看護師としての業務や病院の特徴と関係の無い長所・短所を選択
  • 人と比べて得意か苦手かを考えてしまう
  • セルフイメージだけで語ってしまう
  • 短所を言い換えて長所にしようとする
  • 長(短)所は○○です。だけの短文回答
きにゃこ

面接は自分が言いたいことを言うんじゃなくて、相手が聞きたいことに答える場所だよって転職サイトのエージェントさんに言われました。自分が面接する立場になってその意味が分かった気がします。

周りからはどんな人だと言われることが多いですか

ホントは何を聞きたいの?

自己PRや長所・短所で語ったセルフイメージと離れていないかどうかを気にしています。

人から見た目と私自身の感想が違っていてもいいんじゃない?と思うかもしれません。ですが、セルフイメージと周囲からの評価がかけ離れている場合、あなたの自己分析が甘いか、人と接する際に自分を出せていないか、周囲があなたに気を遣って本当のことを言ってくれていないかのいずれかでしょう。そしてそのいずれも、採用する側としてはマイナス評価になってしまいます。

自己看護師さんは気遣いのお仕事です。普段から患者さんの様子や些細な変化に気が付くためには、仕事から離れた日常生活でも、周囲の目を気にして周囲の声に耳を傾ける繊細さがあると看護師さんとしての成長が早いのではないでしょうか。看護師さんは敏感であることも必要なのです。そして、周囲の目や耳に敏感で、かつ内面の自分を表現することが出来ていれば、自己評価と周囲からの評価は一致してくるものです。

ただ、自己PRや自己評価(長所や短所)で伝えてあることを同じように語っても同じ話か~と思われてしまうので、表現を変えたりエピソードを入れると良いでしょう。

また、言葉を飾りすぎたり逆にいかにも定型表現のような言い方をすると、どうしても嘘っぽく響いてしまうので、言い方にも注意しましょう。

以前、「友人にはよく、石橋を叩いて渡る様な人だね、と言われます」と答えてくれた看護師さんがいました。申し訳ないですが、聞いた瞬間に「うそーん💦そんなことわざ友達に使う?」と思ってしまいました(笑)面接だからって表現を意識しすぎる必要はありませんよ♪

また、面接官が知りたいのは今のあなたです。高校生の時に~、などあまりに昔のエピソードや昔に言われた言葉で回答するのは避けて、なるべく最近のエピソードやことばを語ってください。素直な表現の方が、あなたが周囲の人とどう接しているのか、キャラクターや人間関係が分かって好感が持てますよ。

心掛けたい回答時間

エピソードを入れるなら1分30秒~2分程度掛けてじっくり、エピソード無しなら15秒以内にさくっと回答しましょう。

採用に繋がる回答のポイントは?

  • 自己PRや自己評価の内容と一致している
  • 人からの高評価も堂々と伝えている
  • 素直な表現で普段のあなたのキャラクターが伝えている
  • プラスの内容でまとめている
  • 自己PRや自己評価と離れた内容
  • 照れくさがってマイナスな内容を語ってしまう
  • 表現を凝りすぎて嘘くさくなっている
  • エピソードが昔過ぎる
  • 聞いたことが無い・分からないと言う(たまに居る!)

これまでの看護師としてのキャリアについて教えてください

ホントは何を聞きたいの?

  • あなたの看護観
  • シンプルな賢さ
  • 説明力
  • 面接への準備をしてきたことが伝わる

の4点がこの質問のポイントです。

ホントにキャリアが聞きたいだけなら、職務経歴書や履歴書を見ればいいのです。面接官が聞きたいのは、そのキャリアをあなたがどう捉えているかという気持ちや想いの部分です。それが、あなたの看護観にも繋がっているはずだからです。

また、客観的なキャリアについてはもう職務経歴書に描いたから同じことを面接で言っても仕方ないと判断できる理解力、またキャリアの中から面接に必要でかつ自身のPRに繋がるものを選択できる明晰さ、冗長にならず端的に内容をまとめられる説明力(コミュニケーション能力)、それだけの準備をしてきたという熱意も、面接官はこの質問から確認できます。

この質問への回答を考える際は、看護観やこれからのキャリア形成についても一緒に考えましょう。別々で考えてしまうと、どこかで矛盾が出て来てしまう恐れがあるからです。

また、この質問に対し看護学生時代の実習のエピソードや「なぜ看護師になりたいと思ったか」など中学・高校時代までさかのぼって回答を始める人がいます。ですが、聞かれているのはあくまで看護師のキャリアです。看護師になって病院に勤め始めてからのキャリアを語るようにしましょう。

面接のコミュニケーションの基本はあくまで

  1. 質問の意図を知り、相手が聞きたいことを答える
  2. 面接の主導権はあくまで面接官(言いたいことを話す場ではなく、相手が知りたいことに答える)
  3. 全ての質問と回答はあなたと相手(病院や会社)を繋げるためのもの

です。これらの基本を忘れないようにしましょう。

心掛けたい回答時間

1分半~2分程度かけてじっくり回答してよい質問です

採用に繋がる回答のポイントは?

  • あなたの重視する看護観がキャリアから伝わるようにする
  • それを前職でどこまで実現できたか&前職での環境上の困難を語る
  • キャリアは主観的に、あなたの想いが伝わるように語る
  • あくまでPRの場!あなたに良い印象を持ってもらえる内容で埋める
  • 職務経歴書や履歴書の内容を声にするだけ
  • ~をした、~をしたと事実しか語らない
  • ~な病院で~、先輩は~などとあなた以外のことを語る
  • マイナスになるキャリアについても語る
  • とにかく長い!3分以内にはおさえる

これからの看護師キャリアで描いているビジョンを教えてください

ホントは何を聞きたいの?

前の質問と繋げて聞かれることが多い質問です。看護師キャリアは定年若しくは早期での退職までを見据えた長期的な視点で考えて形成するものです。

看護師さんが長期的スパンでキャリアを考えることは勿論正しいことなのですが、病院側は実はもう少し短期的な視点、特に「ここ数年」の目標やキャリア設計を教えて欲しいと思っています。じゃあそう聞けよ!と思うでしょうが、そんな聞き方をすると「私がすぐ辞めると思ってるのかな?」「長く雇う気は無いってこと?」などと邪推されてしまいます(笑)

ですから、回答のメインはあくまでここ数年について語り、最後に締めとして「将来的には~」と目指したい看護師像を体現した自分の姿を一言二言でまとめるのが理想的な構成です。

さらに言うと、「こんなキャリアを描きたいですよ」とあなた目線のキャリアで終わらず、病院の理念や課題と照らし合わせてあなたの看護観が病院とマッチしていたり、あなたの目標達成が病院への貢献にもつながるものだとアピールできれば言うことなしです。

また、看護師としてのキャリアについてしか語ろうとしない、プライベートについては触れてはいけないと思っている看護師さんが多いのですが、そんなことはありません。

下記の記事でも触れたように、看護師さんにとってプライベートの尊重はキャリア形成においても取っても重要なことです。看護師さん一人一人で見ると今でもプライベートを重視する看護師さんを皮肉ったり𠮟りつけるベテラン看護師さんも居ると思いますが、病院全体の方針で看護師さんのプライベートの充実を蔑ろにした方針を取るところは今の時代ほぼありません。(そんな方針を取ったらすぐに悪い噂が出て看護師さんが集まらなくなってしまいます)

ですから、仕事とのバランスもこう取っていこうと考えています、などプライベートとの両立手段を今後のキャリアへの考え方の一つとして提示することも良い回答として評価されます。

心掛けたい回答時間

1分30秒~2分程度掛けてじっくり回答してよい質問です

採用に繋がる回答のポイントは?

  • ここ数年のキャリアを重視して語る
  • 自身の目標達成が病院にとってどのような貢献になるかに繋げる
  • 前向きな姿勢を見せる
  • 最後に長期的なビジョン=理想の看護師像を実現したあなたで締める
  • 長期的なスパンを延々と語る
  • 自分の目標達成しか考えていない
  • 将来への不安を語る
  • ここ数年の事しか語らずそのまま終える
  • 今までのキャリアとの矛盾が有る

あなたにとってどの病院で働くかが重要なのと同じように、病院にとってもどんな人が働いてくれるかはとても重要。病院側の視点に立って考える、それは採用試験対策の際に大切な視点です。

希望の配属先とその理由を教えてください

ホントは何を聞きたいの?

「好きなことを仕事にする」よく使われる言葉ですが、その夢をかなえた人は、果たして本当に好きなことだけをして生活しているのでしょうか?

プロ野球選手もキツイ走り込みやノックが受けたくてプロ野球選手になったわけではないでしょう。フランスに留学してパティシエになった友人がいますが、彼もお客さんがおいしいと喜んでくれる一瞬のために朝3時に起きて夜9時まで働いています。

どんなにやりたい仕事に就いたとしても、8割はやりたくない業務に追われるのが現実ではないでしょうか。行きたい科、やりたい看護業務が有ること自体はとてもプラスに評価しますが、どんな病棟のどんな科に入ってもやりたくないことが大半を占めることを理解してもらいたいのが病院の本音です。

ですから、やりたくない仕事も頑張ろうとする気概が有るかどうか、これはまずチェックしたいポイントです。

加えて、どういう理由でその科や病棟を志望しているのか、その科で働くために(戦力になれるように)どのような努力をしているのかも確認したいと思っています。

看護師さんにとってはプラス評価を得たつもりでも、病院側から見るとマイナス評価に繋がることも多々あります。

例えば、「今までずっとNICUで働いてきて自信が有る。今までのキャリアを貴院でも活かしたい。貴院の看護も知り自身の経験と合わせることでより良い看護を提供できると思う」と話してくれた看護師さんがいました。

しかし、看護部長さんはそれを聞いて「このあたりで成人の看護を経験しておかないと!とは思わないのかしら?いろんな患者さんを診ないと分からないことが看護師には有るって、理解していると思うんだけど」と思ったそうです。

面接が進み和やかなムードになったところで成人看護に進む選択肢はないのか聞いたところ、学生時代の実習のときに、大人の看護は合わないと感じた、と本音を語ってくれたようです。看護部長さんは、実習で判断は早すぎる、もう少し自身のキャリア、様々な可能性と向き合ってもらいたいと不採用を決定していました。

NICUやオペ室など専門性が要求される科の経験者ほど、その科へのこだわりを持っている看護師さんが多いですし、それも良いことだと思います。しかし、看護部長が言ったように「様々な看護を経験することが看護師としての成長を促す面もある」への反論、なぜそれでも自分はその科にこだわるのか、スペシャリストを目指すのかについては伝えられる用意をしておきましょう。それはその科に行きたい理由が「他の科に行きたくないから」という消極的な姿勢に捉えられないためのテクニックでもあります。

現実的にも、在宅需要の増加、地域包括ケアの伸展に伴い、「スペシャリストよりジェネラリスト」を養成しようという空気が有るのも事実です。今後は様々な経験をしている看護師さんが重宝され、また働き口も多くなってくるでしょう。

心掛けたい回答時間

10~20秒でサラッと答えましょう

採用に繋がる回答のポイントは?

  • やりたい業務への想いだけでなく、やりたくない業務を受け入れる姿勢も伝わる
  • 他科の選択肢も充分に検討したうえでの決断
  • 「元から関心があった」よりも「困難を乗り越えやりがいを感じるようになった」と言えると◎
  • 前職(現職)もその科だからという単純な理由
  • 好きなことだけやりたいという姿勢が見え隠れする
  • 志望先病棟の特徴や理念を把握していない

理想の看護師像やあなたの看護観を教えてください

ホントは何を聞きたいの?

これはもう裏の意図などなく、言葉通りズバリです。看護観を聞けば、面接を任されるようなベテランの病院スタッフであれば(看護師でなくても)今まで看護業務にどう向き合ってきたかは分かるものです。

おそらくこの質問は面接の中盤~終盤にされるはずで、その前に今までのキャリアや自己PR,指導同期に長所・短所などあなた自身を知るための質問は大方聞いている状態でこの本命ともいえる質問を迎えます。

言ってしまえば、ファーストインプレッションや履歴書の情報含め、これまでの質問から得られたあなたの情報とあなたが看護師として描く将来像を結び付ける質問です。

生き方や考え方に一貫性が有るかどうかなどあなた自体の判断にもこの質問は重要な意味を持ちますが、実は病院にとっては「うちの病院に来てこの方は目標を達成できるだろうか、描いたビジョンを実現するのにうちは適切だろうか」ということも考えています。

病院は決して自分たちの都合良い看護師さんを採用しようとしているわけではなく、看護師さんの将来も真剣に考えています。全ての病院ではないかもしれません、ですが良い病院は必ず「うちにとってあなたが必要か」だけでなく「あなたにとってうちは力になれるか」も考えて採用活動をしています。

「落ちたときは自分がダメだったんじゃなくその会社(病院)と合わなかっただけと思おう」とは転職活動に失敗した人の励まし文句みたいに使われますが、特に病院の場合、採用する側からしても決して励ましではなく本当にウチより他に行った方がこの子の為だなと思い採用を見送ることは有ります。

ですから、自身の看護観を語るだけでなく、だから貴院が必要なんだ、貴院で働くことが私の看護師キャリアの中でとても有意義なんだとWinWinの関係であることにも触れましょう。

もちろん、ただ言葉を並べることは誰にでもできますから、貴院のこんな制度が~と具体性を持って語れることが重要です。

また、看護観については正直なところどの看護師さんも似たような回答になりますし、それも仕方の無いことでしょう。看護観自体のクオリティや独自性を求めることに躍起になることは有りません。あなたが普段の業務で感じたことを今までの回答やキャリアの積み方と矛盾が無いようにシンプルに伝えられればそれでOKです。

どちらかというと、内容構成に注意しましょう。

ただ、構成には力を入れましょう。看護観の回答は短くても1分程度は語ることになるでしょう。エピソードを盛り込んだり複雑な構成になりがちで、聞いている側も(紙に書いて渡すならまだしも)口頭で伝えられると結局何が言いたかったのか、主旨が分からなくなることが有ります。

ですから、まず必ず一度紙に構成を書いてから内容を練りましょう。ポイントは過去現在未来という時間軸をさかのぼる形でで伝えることです。

未来→○○な看護師を目指している(目標)
現在→そのために今〇〇という努力をしている。貴院への転職も目標の実現にプラスになると考え志望した(過程)
過去→そのような看護観を持ったのは○○という経験をしたからだ(原因)

というような形でまとめると、聞き手にも優しく、話し手も伝えやすいのではないでしょうか。

心掛けたい回答時間

1分30秒~2分程度掛けてじっくり回答してよい質問です

採用に繋がる回答のポイントは?

  • これまでの経験や示した回答と結びつく看護観
  • 未来(目標)→現在(過程)→過去(原因)と遡って回答するとスッキリした回答になる
  • その看護観ならうちの病院が適しているなと思わせる
  • 自身の将来を長期的スパンで考えていることが伝わる
  • これまでの経験や回答と矛盾する看護観
  • 論理構造がはっきりしない、何を言いたかったのか分からない
  • 看護観と病院の理念・方針が合わない
  • 誰でも言えるような(実体験が反映されていない)回答

面接官は(看護師とは限りませんが)病院で働く医療者です。面接では専門的な言葉で看護を語っても大丈夫。きちんと勉強してきていることが伝わるようにしましょう。

看護師としての成功体験を教えてください

ホントは何を聞きたいの?

成功体験を聞く理由は主に3つです。1つ目は、あなたが成功に至るまでにどのような過程を経て、また成功で何を得たのかを聞きたいからです。

2つ目は、自信を持った前向きな看護を出来る看護師かどうかを測るためです。成功体験が有ると、看護師としての仕事にの自信を持ちやりがいを持って臨めるようになります。看護師さん自身が前向きで、活き活きとしていると、患者さんにもポジティブな気持ちが伝染し、病気に対し前向きに向き合う助けになります。

3つ目は具体的な成功体験を持ち、それを自覚し体験を鮮明に思い出せる人は、離職率が低いからです。成功体験が有る=困難を乗り越える力が有ると解釈されるんですね。

大切なのは、この質問が決してあなたの能力を測ろうとしているわけではないと知ることです。ですから、決して誰もが感心するような大きな成功を話す必要はありませんし、まして話を盛る必要もないのです。

また、言うまでもなく看護師の仕事は(他業種含めた)チームワークで成り立つものです。おそらくあなたの成功体験もあなた一人の力ではなく、周囲と共に得た体験のはずです。その点を理解し、周囲への感謝の言葉も忘れずに!

心掛けたい回答時間

1分30秒~2分程度掛けてじっくり回答してよい質問です

採用に繋がる回答のポイントは?

  • 成功の原因や過程、成功によって得たものをメインに語っている
  • 今のあなたにプラスになっていることが伝わる
  • チームで成し遂げた成功であると理解している
  • 成功体験を詳述しているだけで過程や結果として得たものに触れていない
  • 成功体験が活かされていない(ただの思い出)
  • 自分だけで勝ち取った成功と考えている

仕事での失敗体験が有れば教えてください

ホントは何を聞きたいの?

仕事をする以上、ミスや失敗はつきものです。大切なのは、失敗から何を学び、同じミスをしないようにどのような工夫や努力をしているかです。

ですから、ここで語るべきことも失敗自体の具体的なエピソードではなく、「なぜ失敗したか」という原因や背景、そして「失敗のその後」の二点です。失敗の前後が大切なのです。なお、失敗の対処法については下記の記事に詳しく書いてありますので回答の参考にしてください。

心掛けたい回答時間

1分30秒~2分程度かけてじっくり回答してよい質問です

採用に繋がる回答のポイントは?

  • 失敗の原因や過程、失敗から学んだことをメインに語っている
  • 失敗を反省し今後のプラスに変えられる人間だと伝えられている
  • 主観・客観の両面から失敗を分析出来ている
  • 失敗体験を詳述しているだけで、原因や反省に触れていない
  • 失敗を糧にする姿勢が見えない
  • 失敗の原因を自分以外に押し付けている

苦手な人と接する際に心掛けていることは有りますか

ホントは何を聞きたいの?

この質問を、あくまでもプライベートな個人間の関係を想定して回答してしまう看護師さんがいます。「積極的には関わらないようにする」とか、「ストレスにならないように距離を置く」などです。しかし、仕事の面接を受けているわけですから、「プライベートで」や「仕事外で」など特別に伝えられない限りは職場での人間関係を想定して考えるべきです。

上記のような回答も、「苦手な患者さんとはコミュニケーションがおろそかにします」「苦手な先輩とは職場の空気が悪くなっても距離を置きます」と捉えられかねません。

言うまでもなく、病棟内では同僚との儀礼的な大人の対応が必要です。多くの看護師さんが人間関係を重視し、それは病院も理解しています。ということは、我が強く人間関係を乱したり、組織の問題に我関せずの個人プレーをする人を採用してしまうことは、病院にとって他のスタッフの職場満足度を下げる大きな損失になりかねないのです。

ですから、苦手な人を避けるのではなく苦手な人とも如何に円滑なコミュニケーションを目指すかを語って欲しいです。もっと言えば、「職場において好き嫌いは関係ありません」「仕事において支障となるような人間関係の好き嫌い、気持ちの浮き沈みは有りません」くらいのプロ意識のある人が望ましいと考えています。

また、苦手な人はいませんという回答は避けた方が良いでしょう。人間ですから好き嫌いはあります。嘘をついているのではないかと思われてしまう可能性も有りますし、信じてもらえたとしても、じゃあ苦手な人への対応経験ゼロな人なんだ、危なっかしいなと思われてしまいます。良いこと無しです。

心掛けたい回答時間

10~20秒でサクッと答える質問です。具体的なエピソードは求められたらで良いでしょう。

採用に繋がる回答のポイントは?

  • 仕事とプライベートを切り分けられている
  • プロ意識が垣間見える
  • 回答をコンパクトにまとめている(時間掛けない)
  • プライベートの人間関係の話をする
  • 苦手な人はいません!
  • 苦手な人とは関わらないようにします!

休日は何をして過ごしていますか

ホントは何を聞きたいの?

これは雑談の一部、緊張をほぐすためのっ質問の一つです。ですから身構える必要もありませんし、気晴らしの方法がちゃんとあるんだなと分かればそれでOKです。休日も仕事モードを切らしてませんというようなアピールをする看護師さんがいますが、オンオフの切り替えも重要なスキルなので、逆効果です。

そもそも休みの日まで会社が干渉を視点はいけないというのがもう社会一般の常識になっていますから、よほど常識の無い解答をしない限りはプラスマイナスの評価を受けることは有りません。友人とカラオケに行きますとか、学生っぽさが残る回答だっていいのです♪

それよりも、このような質問に時間を掛けないように注意しましょう。そして、もし中盤以降にこの質問がされた場合は、面接官にちょっと堅いなリラックスして欲しいなと思われているかもしれません。「リラックスリラックス、面接官は味方!」と心の中で唱えましょう。

心掛けたい回答時間

10~20秒でサクッと答える質問です

採用に繋がる回答のポイントは?

  • リラックスさせるための質問と理解し笑顔で回答
  • 下手に凝らない
  • 時間を掛けない
  • 休日まで仕事モード
  • 質問の意図を深読みして格好良い答えを作る
  • 緊張で固まったまま

面接官もあなたがしてきた準備を全部出せて精一杯アピールして欲しいと思っています。面接官は応募してくれた方の味方ですよ♪

仕事とプライベートのバランスをどう保っていますか

ホントは何を聞きたいの?

大事そうに見えて、この質問も実はさして重要な質問ではありません。

一昔前であれば会社も病院もプライベートを犠牲にして尽くしてくれる社員や看護師さんを求めていましたので「どうバランスを保っていますか?」と言いながらも「会社(病院)を重視するよね?」と確認するような意地悪な意図を持った質問だったりしました(笑)

その名残で質問だけ残ってしまってたりしますが、今は時代も変わりプライベートの重要性も会社や病院が理解しています。強いて言えば先の質問同様、息抜き手段持ってますか?くらいの意図です。

ただ、もし「どちらを優先しますか?」という問いだった場合は仕事と答えましょう。看護師さんは売り手市場、新しい職場がダメだったらまた移れば嫌と簡単に考えてしまている人も多いのが現実です。仕事に対する誠実な姿勢を見せたいところです。ですから、仕事は生活の基盤であり失うことが出来ないもの、また「プライベートは私一人だけのものですが仕事は周囲と連携しで行うもの、その分責任を伴います。その分仕事を優先させないといけないと思っています」くらいの姿勢は伝えても良いでしょう。

心掛けたい回答時間

10~20秒でサクッと答える質問です

採用に繋がる回答のポイントは?

  • プライベートと仕事を切り分けている
  • プライベートも充実している
  • 仕事で大変なことがあっても息抜き手段がある
  • プライベートも仕事を引きずった回答をする
  • プライベートの楽しみが無い(仕事一筋です!)

さて、だいぶ長くなってしまいましたので質問集第一弾はここまでにしておきます。このまま続きを読む気力と体力が残っている方は

こちらにお進みください。

今回の記事を読んでもわからないこと、相談したいことがあれば、お問い合わせよりご連絡ください。記事を書いているかっきーが直接回答いたします。

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