看護師の悩み【業務編】4位 先輩の期待に応えられなくてつらい

屋上で泣く看護師さん
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こんにちは!かっきーです。今回は看護師さんの業務上の悩みでよく聞かれる声の第4位「先輩の期待に応えられなくてつらい」の原因と対策に向き合っていきたいと思います。どうぞ最後までお付き合いください。

【この記事を読むメリット】

  • 先輩のことばの意図を理解し、期待をプレッシャーではなくエールや励ましに感じられるようになる!
  • 期待されている自分に自信を持つことが出来るようになる!
  • シンプルに、優秀な看護師になるための秘策をこの記事に詰め混んでいます!笑
  • 記事を読んでもわからないことがあれば個別に質問・相談ができる!



目次

看護師の悩み【業務編】4位 先輩の期待に応えられなくてつらいの解決策!

期待は嬉しいけど求められているレベルが自分の現状と合っていなくてプレッシャーを感じる。そんな若手看護師さんは多くいらっしゃいます。期待をかけられると本来とっても嬉しいもの。先輩だってあなたを好意的に思っていて、あなたの力になりたかったり、あなたの成長を促すために言葉を掛けてくれているはずです。

それをプレッシャーに感じたり、憂鬱の種にしてしまうのはとっても勿体ないこと。期待のことばをプレッシャーに感じてしまう場合、多くは自己肯定感の低さや自信の無さが原因です。

ある看護技術を、「あなたならすぐに出来るようになるよ!」と言われても、あなた自身が出来るようになると思っていないため、言葉を素直に受け入れられないのです。

ですから、まずは自分に自信を持つこと!簡単なことではないかもしれませんが、自信は適切な訓練をすることでに必ず持てるようになります。

そして、先輩のことばも素直に受け取れるようになります。それだけでなく、自信を持つと必ずあなた自身のパフォーマンスも上がりますし、人生自体がもっと楽しいものになるはずです。

きにゃこ

私が好きなサッカー選手も、インタビュアーが好調の原因を聞くと「メンタルトレーニングを受けました」とか「コーチが自信を持付けさせてくれた」といっていました。看護師の世界でも自信を持って業務することはとても大切なんですよ。

先輩の期待に応えるために➀まずは自分に自信を持つ努力をしよう!

あなたが無能なら、あなたは自分が無能であることを知ることはできない。正しい答えを生み出すために必要なスキルは、正解が何であるかを認識するために必要なスキルと同じである。

デイヴィッド・ダニング&ジャスティン・クルーガー(アメリカの社会心理学者)

自分に自信がない。は訓練で治すことができる。また、自身が無い方は誰かの言動や教育でそう思い込まされている可能性が高いです。ピアノの先生に才能が無いと言われた、友達にめんどくさいと言われた、陰口をたたかれているのを知ったなどです。しかし、それは貴方のすべてを否定したわけではないはず。それに、そういった相手が、なぜ正しいと言えるのでしょうか。その人だって間違えることはたくさんあるでしょう。

とにかくあなたは最初から自信が無かったわけではないはず。自身が有った頃のあなたに戻ることも可能なのです。思い切って、訓練をはじめてみましょう。

看護師さんが自信を持つための思考術1リフレーミング

マイナスな言葉をプラスの表現に変えていく。自身が言われた言葉、自分にも当てはまると思ってしまう言葉とは、まだ向き合わないでください。まずは、自身に当てはまらないと思うマイナスな言葉を、プラスに変えていくのです。

例えば「うるさい」「おちつきがない」を「活発だ」「元気がいい」に変えたり、「消極的だ」を、「慎重だ」に変えたりですね。

大切なのは、それを連想ゲームのように楽しみながら取り組むことです。最低一か月、マイナスな言葉が浮かぶたびにプラスに変える練習をしてください。

リフレーミングの目的は頭の中をポジティブに変えていくことです。習慣を変えることは一朝一夕にはいかないので、ゲームのように楽しみながら、1か月続けてみて下さい。

そして卒業試験として、最後に自身のコンプレックスと向き合います。言われて嫌だった言葉、劣等感を感じることを、プラスに変えてみましょう。それを朝起きるとき、寝る前、もっといい表現無いかなと推敲し続けてください。

看護師さんが自信を持つための思考術2アファメーション

リフレーミングでポジティブな思考が身についてきたら、今度は行動に移してみます。

キーワードはアファメーション。アファメーションとは、自分自身に関する肯定的な宣言をすることです。私はこうなりたいんだ!と思う理想の姿を浮かべ、それができる自分をイメージし、具体的な行動で宣言します。

私も看護塾の生徒たちに(勉強に関することにかかわらず)アファメーションの宣言をして自己肯定力を高めてもらうことがありますが、ある時期までは効果がある子と全く無い子で大きな差がありました。

当時は、まあ向き不向きがあるよなと思っていましたが、よくよく分析してみると効果があるアファメーションには下記のような特徴があることに気付きました。

  • 少しでも否定的な言葉が入らない。必ず肯定的な内容である
  • 具体的な行動と具体的な目標達成時期を盛り込む
  • 無機質なスローガンではなく、具体的なストーリーをもって自分の不断のことばで語るような内容になっている

例えば、人見知りを克服したいという子の場合、「私は初対面の人と話をするのが好き!だって70億人の中で、一生で合って話をできる人なんてきっと数千人。

そんな数少ない出会いを自ら手放すなんてもったいないでしょ?今日はどんな人に出会えるかな。今日もいろんな人から楽しい話をたくさん聞こう!」

という宣言を送ってくれました。

とっても具体性があり、人柄が伝わるようですよね♪こうやって自分事として宣言を作れる子は、大抵アファメーションの効果がありました。皆さんも、出来るだけ具体的な絵を浮かべながら、アファメーションを作ってみて下さい。

先輩の期待に応えるために②先輩の言葉の意図を理解する

きにゃこ

先輩の質問に答えても、そうじゃない!そういうことを聞いてるんじゃない!と叱られたり呆れられちゃいます。聞かれたことにはっきり答えてるのに、何がいけないのでしょうか?

さて、自信をもって先輩のアドバイスや期待のことばを素直に聞けるようになっても、先輩後輩間のすれ違いはまだ起こります。

それは、5年目の看護師と新人看護師さんでは、同じ現象に対しても見えてる景色や理解のレベルが違うからです。看護の全体像が見えているような10年目以上のベテラン看護師さんなら猶更でしょう。

質問の意図も、若い看護師さんが言葉のままに受け取った内容と先輩が意図して聞いたことは違う可能性が高いのです。

例えば先輩の「血圧見たの?」には、患者さんが血圧コントロール中で、そのために朝晩降圧剤を飲んでいるという状況が前提に有り、その上で今朝はちゃんと薬を飲んだのか、結果その薬が奏功しているか、内服コンプライアンスの記録を確認しているか、そのようなことも全て含めて「血圧見たの?」と聞いているのです。

単に「はい!160/80です」と答えるだけでは、先輩にとっては答えたことになっていないのです。

ただし、どんな分野であれ、全体像を理解している人の質問に対し、全体像を理解していない人が満点の回答を出すことはなかなか難しいです。そして、看護業務の全体像を知ることはさらに難しい。

ではどうすれば先輩の質問に対し、求める答えが出せるようになるのでしょうか。

答えはシンプルで、先輩に今の自分の状況を正確に伝えることです。何をどこまでわかっていて、何が苦手か、受け持ち患者さんへの対応で困っていることなど、あなたの状況を見栄張りも謙遜もせず正確に伝えるのです。

あなたが看護の全体像が分からないと答え方が分からないのと同様に、先輩もあなたの全体像を把握していないと適切な質問がしにくいのです。

ですから、あなたは焦って全体を把握しようとするのではなく、出来ることを一つずつ増やしていく、そして出来るようになったことは先輩に報告しましょう。

それでもすれ違いが起きたなら、後は先輩の質問力の問題です(笑)



ミーティングでアイデアを出す方法~デザイン思考をお試しあれ!~

カラー

上司が部下の看護師に求めることの上位に「自分の意見・考えを持って行動して欲しい」という点が有ります。

上記でふれたように若い看護師さんは全体像が分からないので、意見を持つことは難しいものです。

誰にでも言えるようなことを言ってごまかしたり、先輩の意見に同意して終わってしまうことが多いのではないでしょうか。

そんな看護師さんにはアイデアを生むための良い思考法が有ります。デザイン思考といい、21世紀を生きる社会人がロジカルシンキングに加えて必要とされる新しい思考方法です。

デザイン思考とは、目的ベースの考え方で、なんのために行うのか、なんのために存在しているのか、など目的を追求することで物事の今まで見えなかった一面を探り、効果的な解決策を見つけようとする思考法です。

例えば「クリニックにおける患者さんの待ち時間対策」を例に、デザイン思考の思考法と具体例を載せてみます。

  1. 良いところを伸ばす→自院が今出来ている待ち時間対策に目を向ける 
  2. 悪いとこをなくす→他院に出来ていて自院に出来ていない対策をあぶり出し、自院での実施を検討する
  3. ひっくり返してみる→待ち時間を待ち時間じゃなくできないか(患者さんがそれを待ち時間と感じなくする方法は無いか)
  4. 前提を問い直す→待ち時間は本当に改善すべきなのか
  5. 形容詞を変えてみる→待ち時間は退屈なもの⇒待ち時間はワクワクするもの
  6. 他のリソースを使う→うちに無いツールを思い切って導入してみよう。話し相手になってくれるロボペットなんてどう?
  7. ニーズやコンテキストから連想する→患者さん自身は病院の待ち時間をどう解釈しているんだろう。
  8. 着眼点を分析する→そもそも待ち時間対策に力を注ぐことは今うちがやるべき対策として果たして有効なのか

難しそう、私にはできないです、そんな風に考えられる人は特別な才能がある人ですよ、、。

デザイン思考に限らず、このような思考法ツールを紹介すると、多くの看護師さんからこのように否定的な意見が返ってきます(涙)

しかし、思考法を使いこなすのは実はとっても簡単です。覚えること!それだけです。

よくアスリートが「体に覚えさせる」と反復練習を行いますが、それと同じです。

脳も、覚え切ったものしか使えないのです。ここで載せた8つの視点も、5つ目は何だっけ?と思い出せなくなっているうちは、絶対に使いこなすことは出来ません。

逆に言えば、覚え切ってしまえば使えるようになります。

まずは覚え切って、プライベートな問題の解決にデザイン思考を使ってみて下さい。思考法は、一度身につければ生涯に渡って助けになってくれますよ!

先輩側のモンダイ~適切な指導は出来ていますか?~

後輩が先輩の期待に応えようと頑張っている。でも、なかなか期待に応えることができない。そんなとき、原因の一部が先輩側、またはびょとう全体にあることも多いのです。

提示した課題は後輩の看護師さんのレベルや経験に応じた適切な課題になっていますか?

人は、一度できるようになったことは習得するまでの苦労を忘れてしまうもの。

自分が1年掛けてやっとできるようになったことも、出来ることが当たり前になると、教える側になったときに「なんでこんなことも出来ないの?」と思ってしまいがちです。

そして、不適切な量・質の課題を後輩に与えてしまう。

思い当たる節がある方はすぐにわが身の苦労を振り返りましょう。

また、「私は1年で出来るようになった。だから後輩も1年あれば十分、それで出来なければ甘え」と、自分を基準に全てを考えてしまう人もいます。

しかし、あなたが出来るようになった時と今では状況や周辺環境も異なるはずです。それに、一人一人の得意不得意もあります。同じ条件で測れない以上、自分を基準にすることに、意味はありません。

課題は、あくまで相手の条件(環境や周辺状況、能力や性格すべて含めたもの)を基準に与えなくてはいけません。

ちなみに、小中学校の義務教育も、出来る人ではなく、勉強が苦手な人のペースを基準にして進度を決定しています。それ以上できる子は、私学(塾や私立校)でどうぞ、という考えで成立しています。

若い看護師さんは全員で育てるという意識を病棟で共有できていますか?

新人の教育を、すべてプリセプターに丸投げしてしまうような病院があります。

しかし、新人指導は一人で業務を行うよりもずっと疲弊します。心も体も。

だから、プリセプターは、1人で仕事をしているときよりも、より効率的で段取りが良い動き方をしてしまいがちです。

そして、新人さんはその省略された手順に戸惑ってしまう。「仕事の理想と現実についての考え方」は、他の記事で触れていますが、プリセプターはあくまで「理想」を意識した行動を新人に意識付けたいところです。

プリセプターは新人を信じることが常に正解とはいえない。疑ってあげることも時に大切

雑談中の看護師

例えば、私の塾では、「分かりました」という生徒には、「では今の部分を説明をしてください」と求めています。

それは、「人に説明することで学習効果が飛躍的に高まるから」というのも理由の一つですが、生徒にとってOKの理解度と、私の求める理解度は異なることが多いので、その確認の意味が大きいのです。

指導の立場にあるあなたは、もう無意識に全体が見えているはずです。

しかし、まだ全体を捉えることが難しい若年看護師には「何が分からないのか分からない」のは仕方のないことです。

それを踏まえて、「何をどこまで理解してほしいのか、そしてそれは何故なのか」を求めるようにしましょう。

熟年レベルの看護師さんは自身が受けた教育のように、言葉ではなく、「先輩の背中を見て学ぶ」ことを求めます。

しかし、実はそのような指導方法は効率が悪いことが分かっています。

「何を学ぶべきか」「それがなぜなのか」は効果的な学習をするために欠かせなく、指導者の大切な役割の一つです。放棄してはいけません。

先輩の期待に応えられなくてつらい~まとめ~

期待をかけられる側は、素直にエールとしてとらえモチベーションに変えられるように、まずは自信を持つためのトレーニングをすること、期待をかける側も、相手の現状をしっかり把握したうえで、過度な期待にならないように注意する必要があります。

そして、若手の育成は病棟全体で行うものと考える

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